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インド音楽の歴史 その2

 4世紀になると、バラタという人物によってナートヤシャーストラと呼ばれる書物が著されました。ナートヤシャーストラは、古代から伝えられていたことを集大成したものと考えられています。

ナートヤシャーストラのなかで、芸術は踊り・演劇・音楽の「サンギート(一緒に歌われる、の意)」とされています。この書物の中には音楽について書かれた章がいくつかあり、インドの古典音楽の理論のルーツとなりました。

ナートヤシャーストラが書かれて以降15世紀にわたって、ほとんど全ての理論家たちはこの書物に書かれていることを出発点としました。

ナートヤシャーストラでは、たとえば以下のようなことが書かれています。

1.二つの音階とシュルテイ 

 古代に使われた二つの音階は、サ・グラーマ、マ・グラーマと呼ばれており、それぞれ音階のサ(あえて西洋音楽風いうなら“ド”)を始点とする音階、音階のマ(同“ファ”)を始点とする音階である。つまり、

 サ・グラーマ…ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド

 マ・グラーマ…ド、レ、ミ、ファ#、ソ、ラ、シ、ド

である。

シュルティは「聞く」「聞こえたもの」という意味のサンスクリットのことばであり、いわゆる微分音を指す。

シュルティは1オクターブを22分割し、それぞれに名前が付けられている。インドの音楽で、音階は基準となる一つの音との位置関係が重要であるので、シュルティ同士の間隔は均等ではない。

2.楽器の分類

楽器を、

 弦の楽器
 空気の楽器
 皮の楽器
 その他

に分類した。

3.ジャーティの分類

旋律の型(ジャーティ)を分類した。

4.ラサの整理

音楽を支配するさまざまな雰囲気をラサと呼び、「喜び」「悲しみ」等の8種類が挙げられた。

5.ターラの整理

インド音楽で使われる独特のリズムサイクルをターラと呼び、整理した。

ナートヤシャーストラが書かれたころ、南インドではタミル語の詩・文学が体系的な音楽の開花を伝えています。南インドの音楽理論で使われている言葉は、ナートヤシャーストラで使われている言葉と異なりますが、多くの概念が類似しています。

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参考文献: The Classical Music of North India
Author George Ruckert




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シタール・スルバハール奏者 佐野敏幸 (インド音楽)
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